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NANA MIZUKI LIVE FORMULA 2007-2008 大阪公演

ーー1年のうちで、大晦日って大好きな日。

会場を前に、水樹奈々が言った。
2007年12月31日。「NANA MIZUKI LIVE FORMULA 2007-2008」の大阪公演(Round 6)は、2007-2008年をまたぐ特別なライブ。大晦日である。
カウントダウンライブを開くのは実に4年ぶりである水樹奈々。その間に彼女は声優としては二人目の武道館ライブ開催、さらに2007年には横浜アリーナを17,000人の観客が埋める程の声優、そしてアーティストへと進化した。

目次

今の水樹奈々には「狭すぎる」会場で

会場であるグランキューブ大阪の収容人数は2700人(※1)。ホールに入ってみると、狭いが、後方でも彼女の姿がよく見渡せるし、マイクを外した肉声も十分届いた。

「LIVE FORMULA」の名前通り、F1のレースドライバーが交わすような英語が流れた後(※2)、サングラスと赤いスーツに身を包んだ水樹奈々が登場。これから始まるライブに「かかって来い!」と言うような「Bring it On!」を歌う。闇を切り裂くかけ声と、サイリウムが青く会場を照らす。

「SECRET AMBITION」と続け(※3)、「Justice to Believe」ではおなじみになった赤いサイリウムが客席から灯り始め、青から赤の光へと移り変わる。また、衣装を変えて登場した「ファーストカレンダー」では舞台上に設置されたスクリーンに彼女の映像が出現。格好良さではなくて、小首をかしげる愛らしい仕草で歌う。学生服のPVで有名な「アオイイロ」ではおなじみになった「メイビー」を皆で叫んだ。

※1 おまけに国際会議場という位置づけであり、近くにホテルや病院があるためにジャンピング禁止。
※2 他会場で、「魔法少女リリカルなのは」のバルディッシュを演じた方(Kevin J England氏)と英語のやりとりをした、と奈々ちゃん自身が言っていたそうです。
※3 最近「SECRET AMBITION」を聞き込んでいて、2曲目に出たものだから嬉しくてウルトラオレンジ(UO)を折ってしまいました。まわりの人が「ここで折るのかよ!」という顔をしていたのが印象的。


格好良さと愛らしさの両立。
水樹奈々はこれを歌で表現できる数少ない声優だ。「強そうでしょ、(頭の飾りに)ツノとか生えてて」と彼女が話した銀色の衣装(※4)で、力強く歌いだすのが「chronicle of sky」、「Take a shot」だ。
 ダンサー紹介が終わると、「魔法少女リリカルなのは」シリーズから「pray」。銀色の衣装からティアラをつけた姿に変わって一息つくようにバラード「Heart-shaped chant」、さらに座ってアコースティックバージョンの「Crystal Letter」を歌ってから退出する。

※4 遠目にしか確認できませんでしたが、女王様と例えるのが一番分かりやすいかと。

カウントダウンと2008年への思い

「カウントダウンだけのスペシャルで着てみました」と、水色のセーラー服で「Take a chance」を歌い終えると、スクリーンに映し出される巨大な時刻表示。見ると、既に23:54を差している。

年が、明ける。

「なんか、ドキドキしてきちゃった」
「みんな、あと5分でやりたいことない?」MCで唐突に客席に振る水樹奈々。
 2007年の声優界では、返す言葉は決まっている。

「まわって〜」
「それか!」 彼女と同時に私も突っ込んだ。
「2007年の回り納めだからね」とセーラー服で優雅に回る。
 しかしその後数回、彼女はリクエストに応えて年末、年始とさらに回されることになる。

遊びの時間が過ぎて、新年まで30秒を残してからカウントダウンに突入。
10秒を切ると、会場の声が一段と大きくなる。
3、2、1……。
客席と舞台の間から数本の花火が弾けた。2008年の幕開けは「SUPER GENERATION」。息つく間
もなく「RUSH&DASH!」、そしてここで「POWER GATE」を歌う。

2008年最初の三曲。カウントダウンの中心はまさにこの場面であり、彼女の心情を表すような選曲を選んだように思われる。
2007年は奈々の年」と銘打っていた年。
「ベストアルバム発売、横浜アリーナでのライブなどがあり、歌いたくてしょうがなくて、やりたいことが嵐のように続いていた」とカウントダウン直前に舞台で水樹奈々が話していた。2007年中に収まらなかったものは2008年に持ち越し。それまでに蓄えたパワーで2008年もがんばる、と語った。
飛躍の2007年をさらに越える「SUPER GENERATION」。やりたいことが溢れて止まらない「RUSH & DASH!」。そして、力を合わせればどんなことでも乗り越えられる「POWER GATE」。
2008年の彼女の抱負を歌に込めたように感じた。

ライブ空間に出現した『GREAT ACTIVITY』

「今日はもっともっとこれからとばすから」着いて来て! と言わんばかりの選曲が続く。「MASSIVE WONDERS」、そして「ETERNAL BLAZE」では誰が言うでもなく、ほぼ全員がウルトラオレンジに持ち替える(※5)。橙色の光が炎をイメージさせる。会場中を輝かせる。

※5 そしてUOを使い果たしていたやーちんさんは場の空気を読まずに青サイリウムを投入。

「イエーーーースっ!」と皆で叫んだ「残光のガイア」の後は、『GREAT ACTIVITY』の代表曲である「Orchestral Fantasia」。このギター音が鳴り響くとライブは終盤へと突入する。

この『GREAT ACTIVITY』を、そのままステージ上に表現したいんです。前回のステージ(LIVE MUSEUM 2007)は私のアーカイヴ的なステージでしたが、今回はもの凄くアクティヴで、暴れまわるステージになると思っています。

『アニカン号外 水樹奈々スペシャル』2007年12月2日発行

オープニングの「かかって来い!」から始まり、終わりは「永遠に歌い続けたい」と言う願いを込めた曲「Sing Forever」で走り抜いた水樹奈々と会場の皆に、つかの間のチェッカーフラッグが降ろされた。

アンコール。そして……。

アンコール一曲目はダンサーと水樹奈々が合わせて踊る「SEVEN」。青いサイリウムが星屑のように美しい「innocent starter」、タオル曲となった「Level Hi!」の三曲。

沸き上がるダブルアンコールに応えて、初めて歌った地が大阪と話した「suddenly〜巡り合えて〜」を熱唱した。

2007年から2008年へと繋がる3時間。
日本で一番熱い大晦日、そして新年は、ここグランキューブ大阪にあった。

2008年の2月には17枚目のシングル「STARCAMP EP」をリリースする。「この星の元へ集え」と命名されたCDにシングル4曲を入れて発売される。

「STAR」とはタロットカードで17枚目のカードーー17枚目のシングルーーであり、理想や希望、未来への可能性を表す。2008年7月には、代々木第一体育館で2日間に渡ってコンサートが行われる事が決まっている。名だたるアーティストと並んだ水樹奈々のさらなる希望は、未来への可能性は何だろうか。
それを楽しく考えながら、ライブは幕を閉じた。

2008年も、水樹奈々に「かかって来い!」

演奏曲一覧

01.Bring it on!
02.SECRET AMBITION
03.Justice to Believe
04.ファーストカレンダー
05.アオイイロ

06.chronicle of sky
07.Take a shot
08.pray
09.Heart-shaped chant
10.Crystal Letter(アコースティック)
11.Take a chance

ーーカウントダウンーー

12.SUPER GENERATION
13.RUSH & DASH!
14.POWER GATE
15.MASSIVE WONDERS
16.ETERNAL BLAZE
17.残光のガイア
18.Orchestral Fantasia
19.Sing Forever

ーーアンコールーー

01.SEVEN
02.innocent starter
03.Level Hi!
04.suddenly〜巡り合えて〜(ダブルアンコール)

会場:グランキューブ大阪 / 2008年12月31日(月) 22:30開演

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