部屋を整理していたら出て来た、数枚の8センチCD。
椎名へきる、國府田マリ子、林原めぐみなどなど。これが俺の青春!と思うような品々が顔を覗かせ、整理の手を止めて当時の思い出に浸りそうになる。そういえば初めてライブに行きだした頃って、この二人に夢中だったんだよなぁ。
おっと作業に戻ろう。このCDデータをまとめてパソコンに取り込んでしまわねば。
愛機のPowerBook G4(Mac)を起動させる。PowerBook G4のCDドライブはボタンを押せばトレイが排出される型ではなく、直接CDをパソコンの内部に入れるスロット型のものだ。
一番上にあったCDを手に取り、読み込ませる。
現在使われている12センチCDと違って小さな8センチCDだが、スロットの真ん中に入れれば後は自動的に読み取るだろう。
まっすぐ中央まで押し込む。壊れかけのハードディスクに似た異音が鳴りだす。それはハードディスクではなくて、CDドライブからの音だった。
もしかして、詰まった?
12センチCDしか入らない所に、8センチCDを無理矢理入れたから?(たぶんそう
だが。
8センチCDを押し込むなんて、みんな一回くらいやったことあるよね?(友人曰くありえないそう
異音は鳴りやんだものの、食べられないものを無理矢理食べたかのように大人しくなってしまった我がMac。排出ボタンを押しても出る気配は、ない。それでも慌てないっ。こういう時は針金などでCDドライブ側面にある穴をつつけば排出される機種が多い。これ、豆知識だよ。
針金を用意して、穴をつつくだけ。
CDドライブを見て、目標を定めて穴を。穴を。あれ? あれ?
穴がない……。
さすがMac! やるなジョブズ! シームレスデザイン万歳!(※)
私は手にした針金を放り投げた。
※ Apple社の創始者の一人がスティーブ・ジョブズ。Macの製品には継ぎ目のない(シームレス)デザインが多い。
ちょっとこれはまずいのでないか。最悪の場合は修理に出して取り出さないとならない。お金の面は問題ないが、それよりも私は重大な問題を内包している。
何の気なしに入れたCDだが、表面に書かれているタイトルがまずい。
好きとか 嫌いとか
「ときめきメモリアル」オープニング 「もっと! モット! ときめき」より
最初に 言い出したのは〜
誰なのかしら〜
駆け抜けてゆく〜 わ・た・し・の メモリア〜ル♪
歌っている場合じゃねぇー!
まだ椎名へきるや國府田マリ子だったら修理の人が分からない分だけマシだったかもしれない。これが、ときメモだと一般人も知っているレベルだからなぁ。なんで一番最初にそんな危険なCDを突っ込むんだよ。
もしかして、詰まった?(俺が
待て待て待て。まだ「終わった」訳じゃない。いざとなれば自分でMacを分解すれば良い。それくらいの技術は持っているはずだ。歌い終わってから、作業を再開する。そうだ、まだ試していない操作があったんだ。
一旦電源をオフにしてから、再起動する際にトラックパッドのボタン(パソコン本体についている左クリックのボタンのようなもの)を押してみる。
あ、出た。
結論としてはこれが正解だったようで、一安心。修理するはめになったかと思うと背筋が凍る。
そういえばエロDVDを入れているプレイヤーが壊れて恥をかいて電気屋に修理に持って行く人がいたよなぁ。当時はアホな人だなぁと思っていたのだけど、今となっては全く笑えません。
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